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お子さんの歯みがきできていますか?
お子さんの虫歯予防できていますか?
鹿嶋市では、1歳6か月児健診や3歳2か月児健診での歯科健診や歯科衛生士による歯磨き指導を実施しています。
歯の健康を守ることは、お子さんの発達面にも大きな影響を及ぼします。
ここでは0歳~3歳の歯が生えそろうまでのお子さん成長に合わせた歯磨きのポイントをご紹介します。
お子さんの歯みがきはなぜ必要
◆乳歯の虫歯は永久歯に様々な影響があります。
「いずれ乳歯は生え変わるから虫歯になっても大丈夫」 それは間違いです!
まずは、乳歯の虫歯が永久歯に与える影響について紹介します。
永久歯への影響
◆虫歯になりやすい
乳歯が虫歯だらけになると、口の中で虫歯の原因菌が増えて、永久歯も虫歯になってしまいます。
◆歯並びが悪くなりやすい
乳歯は永久歯を正しい位置に導く役割をもっています。
乳歯が虫歯になって早期に抜けてしまうと、残った周りの歯が抜けた空間に向かって寄り、永久歯が生えるスペースがなくなってしまいます。そのため、歯が正しい位置に生えなくなり、歯並びが悪くなります。
発育発達にも影響がある
◆偏食になりやすい
虫歯になると歯が痛み、固い食べ物を食べることを避けるようになり、柔らかいものを好むようになるなど、偏食になりやすくなります。また、肥満などの生活習慣病にもつながるので注意が必要です。
◆顎が十分に発達しなくなる
虫歯になり、噛む回数が減ったり、歯並びが悪くなったりすると、顎の発達が進まず、うまく発音できなくなることもあります。発音だけでなく、脳の発達にも影響があると言われています。
これらの予防のためにも歯みがきをする習慣をつけましょう。
【6~9か月頃】 8か月頃から下の歯から生え始める
◆お口まわりのスキンシップをして歯磨きの準備をしましょう。
いきなり、歯ブラシなどの突然固いものが口に入ってくるのを嫌がるお子さんもいます。
まだ生えていないまたは、生え始めの時期から、慣れさせることで歯磨きがスムーズに進みます。
・手のひらで頬を触る
・清潔な指で唇の周りや、歯ぐきに軽くふれてみる
・お口の観察
などをしてみましょう。
楽しい雰囲気で遊びながら始めることが大切です。
歯ブラシの感触に慣れさせるのに、おもちゃとしてカミカミ遊びなどをするのもよいでしょう。
◆下の歯が生え始めたら、濡らしたガーゼや綿棒で優しく拭いて汚れを取りましょう。
【1歳頃】 前歯上下4本が生えそろう
◆上の歯ブラシはお子さん用と仕上げ用の2本を用意しましょう。
歯が生え始め、口の中を触られることを嫌がらなくなったら、歯ブラシを使い始めましょう。
◆初めは、歯ブラシが歯に当たる感覚に慣れさせることが大切です。
下の前歯を歯ブラシの毛先でツンツンとさわるところから始め、慣れてきたら1本ずつ優しくこすりましょう。
◆上の前歯は、口の中を清潔にする働きのある唾液が届きにくいので、虫歯になりやすい箇所でもあります。
機嫌のいいときを選んで歯を磨く習慣をつけましょう。
歯ブラシ選びのポイント
〔お子さん用〕 ハンドルがソフトな素材でネックが曲がる、安全性が考慮されたもの。
〔仕上げ用〕 奥歯まで届きやすいコンパクトなヘッドのもの。
保護者の方が持ちやすく、柔らかい毛のもの。
毛先が空いたら新しいものに交換をしましょう。
【1歳6か月頃】 奥歯の第一臼歯が生える
◆磨き残しのないように仕上げ磨きを丁寧に行います。
虫歯になりやすい箇所や、仕上げ磨きのポイントは「【2~3歳頃】乳歯20本が生えそろう時期」をご参照ください。
歯を磨く練習
◆自分で歯を磨く練習をしましょう。
この時期は、なんでも自分でやりたがったり、指示されることに対して強い拒否を示す時期でもあります。
・歯磨きの促しをする。「ご飯食べたら何をするんだっけ?」
・歯ブラシを選ばせる。「今日はどっちの歯ブラシで磨こうか?」
・親や兄弟がやっているのを一緒に鏡を見せたり、真似をさせたりしてみる。
・歌やリズムを取りながら楽しい雰囲気づくりをする。
なども自分で歯磨きをさせたり、習慣化するのには効果的です。
◆うまくできないことを指摘するのではなく、できていることをほめて少しずつ上達を目指しましょう。同様に自分で磨く意思を示したらほめてあげましょう。
◆お子さんが歯磨きをするときは必ず保護者の方のそばで行います。
※お子さんが歯ブラシを口に入れたまま歩き回ったり、遊んだりすると大きなケガにつながるので注意しましょう。
【2~3歳頃】 乳歯20本が生えそろう時期
◆これらの虫歯になりやすい箇所を重点的に仕上げ磨きをします。
・上の前歯の外側 ・奥歯の噛み合わせ ・歯と歯の間
◆仕上げ磨きのポイント
・歯ブラシは鉛筆持ち
・歯ブラシを歯の表面に対し45度を目安にあてる
・力を入れずに細かく磨く
・歯と歯のすき間は歯ブラシを歯に対して斜めにする
・歯と歯ぐきの境目はらせんを描くように磨く
・上唇小帯(上の前歯2本の間にある筋)に歯ブラシが当たらないように、歯ブラシと反対の手の人指し指で上唇をめくってガードする
仕上げ磨きにデンタルフロスやポイントブラシなどの利用もおすすめです。
ブクブクうがいを練習しましょう
(1) 水を口に含み、吐き出す練習をする。
水が難しいときは、唾を吐き出す練習から始めましょう。
(2) 水を含まずに、頬を膨らませる練習をする。
(3)(1)、(2)ができるようになったら、水を口に含みブクブクうがいをしてみましょう。
フッ素について
◆ブクブクうがいができるようになったらフッ素入りで研磨剤の入っていない歯磨き粉を使いましょう。
・フッ素はエナメル質の修復を促進し、歯質を強化して、歯を溶かす酸が作られるのを防ぎます。
・3~5歳の量の目安は、5mm以下です。
・フッ素濃度は3~5歳では500ppm以下のものが推奨されています。
・歯磨きのあと、少量の水でブクブクうがいを1回しましょう。
気になるところがあったら
◆歯のこれらの気になるところを見つけたら、歯科健診を受けましょう。
・歯に黒くなっているところがある。
・白く濁ったところがある。
・歯ぐきがブヨブヨしているところがある。
などがあるかよく観察しましょう。
乳児の虫歯はその後の永久歯にも影響があるので小さいうちだけの問題ではありません。
虫歯の予防は、お子さんを見てくださる方すべての方の協力が必要になります。
ご家族みなさんで食後には歯みがきの習慣をつけて虫歯の予防をしましょう。